サンテ・カイムズの一生。売春婦上がりの性悪女が、若い頃から、万引、窃盗、詐欺と、ありとあらゆる犯罪に手を染め、
シリアル・キラーに成り上がっていき、ついには120年の終身刑を喰らう。息子・ケニーは殺人の実行犯ということで、
更に5年長い、125年の終身刑で、親子ともども服役中。
ジム・トンプソン「グリフターズ」の発刊は1963年(映画化されたのは1990年)。
ということは、サンテをモデルにしたといっても、サンテが20代の頃のことか。
どうやら、詐欺師の親子(母親と息子)、マミー・アンド・クライドという点で「グリフターズ」との類似が語れているようだ。
サンテ・カイムズ[Sante Kimes]は1934年7月24日にオクラホマのサンドラ・ルイーズ・ウォーカーの貧民街で生まれ、
売春婦の娘として育ち、1971年に不動産業の資産家、ケネス・カイムズ[Kenneth Kimes Sr.]と結婚した。
Wikipedia(英語版)には、
ケネス・カイムズは二度目の夫という表現があるが、
別の資料(Modern Day Grifters)によると、
二度、結婚と離婚をした後に、ケネス・カイムズと結婚(単に結婚証明書を偽造という説も)。
1952年6月に高校卒業後、9月に高校時代の恋人、リー・パワーズと初婚。3ヵ月後には離婚。
そして1956年、高校時代、サンテのファンだったらしいエドワード・ウォーカーと二度目の結婚。
初めての息子・ケントを得るが、万引、盗癖が収まらず、1961年には二度目の離婚をしたそうだ。
ケントの生年は1962年なので、離婚後に出産か。
長男、ケント・ウォーカーは、実母・サンテ、継父・ケンそして義弟・ケニーすべてが詐欺師という
環境で育ったが・・・、セールスマンとして堅実な生活を築き、その後、"Son of Grifter"『狂気の詐欺師一家』を
執筆し、(2002年3月23日に)出版することになる。
夫、ケネス・カイムズは不動産業(モーテル王)で資産をなしたようだが、詐欺的手法でのしあがったようだ。
極悪詐欺師のカップル誕生といったところか。不法移民を集め、全米各地のカイムズの建物(モーテル?)に監禁して、
奴隷のように扱った罪科で、1985年8月には、連邦奴隷法違反で懲役5年の判決を受けた。
サンテの息子(次男)、ケニー・カイムズ[Kenneth Kimes Jr.]は、1975年3月31日生まれ。サンテが41歳の時の出産。
父親と正式な名前は同じだが、父はケン・カイムズ、息子はケニー・カイムズと通称は言い分けられているようだ。
ケン・カイムズは1994年に死亡したが、事業不振のためか、たいした資産は残っていなかった。
LegalZoom:
Modern Day Grifters : The Sante and Kenneth Kimes Story
翻訳
2014年5月19日、サンテ・カイムズはベッドフォードヒルズ女性矯正施設で病死した(享年79歳)。ケニーはカリフォルニア州のリチャード・J・ドノヴァン矯正施設に収監されている。
The Twisted Tale of Sante and Kenny Kimes, the Most Notorious Con Artists in America